2018年3月27日火曜日

【80点超えのスピーチシリーズ各論②】Leader of the Opposition編

総論としての「80点超えのスピーチをするには」を受けた、各論シリーズです。
前回のPrime Minister編に引き続き、今度はLeader of the Opposition編です。

個人的に、Leader of the Oppositionは比較的難しいポジションだと思います。やらないといけないことがたくさんあるので。(余談ですが、日本だとロールごとに担当者を分けることもありますが、海外だと"1st Contact"ということで、LOとDPMは同じ人がやることもあるようです。)

そんな中ですが、Leader of the Oppositionとしてak_debateが行うほうが良いと思うポイントをご紹介します。

①まず前提として、Prime Ministerでも求められる(a)一連の"primary story"を立て切ることや、(b)主要な話への対応はLOとしても必要
これだけでも十分におなか一杯かと思いますが、(Prime Minister編をお読み下さい)結局リーダーというところで、ここはPrime Ministerと同じように重要になります。

② Governmentとの違いの明示化を通じたOpposition Modelの明示化
結局のところ、まずGovernmentとの違いを明確化することが重要だと思っています。これは各論では例えばProblemに対するアプローチの違いということにも表れます。

昔のエジュケでは、①Problemはない、②ProblemはあるがAlternative Wayによって解決できる、③ProblemはありGovernmentで解決できることは認めるがHarmがある、のどれかのスタンスをとれ、と言われた人もいたようです。これは間違いではないのですが、GovのPracticalな部分(Necessity, Solvency, Benefit>Harm)、Principleの部分(Justification)のどの部分にOpposeしているのか、のほうがより正しいとは思います。つまり、①Necessityがない(問題は無い/他の方法で解決できる)、②問題はSolveできない、③Harm>Benefit、④正当化し得ない、の組み合わせかと。

そしてそのスタンスによっては、Opposition Modelが具体的に説明されることが必要になります。特に海外ではその傾向が強いと思っています(参考:Australs体験記)例えば、BPということでやや雑いですが、WUDC 2010 QFのLOはそこを明示化しています。 THW ban all procedures to alter one's racial appearanceのOppositionで、多くの人のChoiceを促進するために、Researchを支援し、さらには同procedureに対するsubsidyもOKだとしています。その中で、cosmetic surgeryと同じように徐々に値段は安くなっていくため多くの人にとってアクセスすることができることも示唆しています。似たようなケースとして、UADC 2014 R8のLOもorgan shortageに対するアプローチをかなりの時間をかけて説明しており参考になります。

③ その上で、一言目から"Oppositionが勝っている感"の醸成
うまいPrime Ministerの後であればあるほど、空気をひっくり返しに行くことが重要になっています。例えば私はEUDC 2008 GFEUDC 2009 GFにおいて、シェンウーがLOを行う際、あえてゆっくり話しているのはトーンを変えに来ていることも大いにあると思っています。Logicalに来た場合はあえてEmotionalに、Passionateに来た場合はあえてCalmに、と雰囲気を作り変えられると良いと思っています。

内容面で言うと、例えばJapan BP 2013 SFにおけるLOはFragileであるContextを明示した上で、Arm Aidの必要性を言ったうえで、GovernmentのFailureも指摘しています。このように、相手ができていなかったことの指摘や、Opposition Modelの必要性を早めに話すことも一つ有益でしょう。

なお、もしGovernmentがあまりうまく行ってなかった場合は、それを「じゃあ代わりにやってやろうじゃないか」と説明する場合もあります。本来であればこういうディベートであった、というような"This debate is really about..."というイントロで入るパターンはこの例に入ると思います。この場合は勝ちを一気に決めに行く際に有効です。

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